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ごく普通の精神科医がごく普通の日常を綴っています
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またここで。。。。

「またここで、先生に会いたいですね。。。」

にっこりと笑いながら、その患者さんは診察室を出て行きました。

一ヶ月に一度受診されるその方は、先日計画避難の対象地域に指定された飯舘村の隣の町。。。

放射能の環境濃度も他と比べれば決して低くはない区域。

原発事故のリスクレベルが5からいきなり7に引き上げられ、避難対象地域がじわじわと拡大しつづけ、毎日食べ物や水道水、環境の放射能レベルの発表に、一喜一憂する日々。。。

そんな不安などお構いなしに繰り返される震度5~6レベルの余震。。。
余震の怖さより、その余震で原発はどうなったの?という一触即発状態の現状にハラハラして。。。

それが今の福島です。


「またここで、会いたいですね。」


この何気ない、シンプルな言葉に込められたその患者さんの複雑な心情を思うと切なくなりました。


またここで。。。それはいつもなら当たり前のこと。

あたり前のように私がここにいて、当たり前のように患者さんが訪れて。。。そして、お互いに元気であることを確かめ合って、そしてつぎの受診まで当たり前に生活する。

それが当たり前でなくなるかもしれない。。。。

それは私たちにとっても、とても寂しく、辛い現実です。

それでも。。。。
いや。。だからこそ、私たちのクリニックは許される限りここにありつづけ、患者さんがどこに行かれても、よりどころとなれるようなクリニックになりたいな。。。と、あらためて思いました。


そうですよね。。またここで、是非会いましょう!
次の時も、またその次の時も。。。。
私たちはいつものように変わらずに、どんなときでもたくさんの笑顔を準備して皆さんをお迎えしますよ!



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